★磐城三十三ヶ所観音霊場

札所数 33(番号付き札所:33  客番・番外札所:0)
別称 岩城三十三観音霊場
関連霊場  
公式情報・事務局  
御開帳情報  
開創年・開創者 永正15(1518)年 宗永
縁起・由緒・開創経緯 佐渡の宗永なる沙弥が関東巡礼の途中で磐城郡高野(現いわき市)に逗留した際、杉成観音(鎌倉の杉本観音のこと)から霊告を受けて旧菊田・磐前・磐城・楢葉の四郡の霊験あらたかな観音様を選定し、霊場を開いたことに始まる。
備考

・磐城、岩城どちらの表記も見られる。

・開創の縁起からすれば、坂東観音霊場の写し霊場と言える。

・いずれも観音堂が札所となるが、地域集落のお堂、寺院の堂宇など立ち居地は異なる。

・本坊や寺院が別当、管理を行っているケースが多い。

・震災の津波の被害を受けた札所もあり、霊場としては現状、活動を停止している状態である。

情報掲載日・更新日 公開:2019年07月23日  更新:2019年07月23日

 

札番 山・院・寺号 霊場御本尊 宗派 住所 備考
1番 如意山 福聚院 普門寺 北目観音堂 如意輪観世音菩薩 臨済宗妙心寺派 いわき市平北目町159 普門寺観音堂とも
2番 見瀧山 医王寺 天津観音堂 十一面観世音菩薩 曹洞宗 いわき市平上荒川林作970 別当(上荒川五郎内157)
3番 北郷童堂観音堂 十一面観世音菩薩   いわき市内郷綴町高野作74 笑堂
4番 菩提山 願成寺 つるし観音堂 聖観世音菩薩 真言宗智山派 いわき市内郷白水町広畑195

別当(広畑219)、白水阿弥陀堂

福島88霊場

5番 三箱山 法海寺 湯之嶽観音堂 十一面観世音菩薩 真言宗智山派 いわき市常磐藤原町田場坂125 福島88霊場
6番 海雲山 高蔵寺 高蔵観音堂 千手観世音菩薩 真言宗智山派 いわき市高倉町鶴巻50 福島88霊場
7番 慈雲山 清浄光院 法田寺 法田観音堂 千手観世音菩薩 真言宗智山派 いわき市山田町仁井谷35  
8番 富沢観音堂 聖観世音菩薩   いわき市川部町富沢10  
9番 仏護山観音堂 聖観世音菩薩   いわき市山玉町神申74-1  
10番 大桜山 出蔵寺 出蔵観音堂 千手観世音菩薩 真言宗智山派 いわき市勿来町酒井出蔵141 福島88霊場
11番 関松山 松山寺 関田観音堂 十一面観世音菩薩 真言宗智山派 いわき市勿来町関田寺下42 福島88霊場
12番 鮫川観音堂 十一面観世音菩薩   いわき市錦町大島109  
13番 下川天狗堂(薬師堂) 聖観世音菩薩   いわき市泉町下川宿の川137  
14番 梵音寺 笛ヶ森観音堂 如意輪観世音菩薩 曹洞宗 いわき市常磐下船尾町居作29 別当(常磐下船尾町作100)
15番 光明山 禅福寺 柳沢観音堂 十一面観世音菩薩 臨済宗妙心寺派 いわき市小名浜野田峰岸30

八坂神社の境内

別当(小名浜野田八合58)

16番 養照山 宝蔵院 金光寺 中山観音堂 十一面観世音菩薩 高野山真言宗 いわき市鹿島町久保西ノ作71 中山観音
17番 高照山観音堂 十一面観世音菩薩   いわき市鹿島町走熊高照山  
18番 天光山 賢沼寺 沼之内観音堂 千手観世音菩薩 真言宗智山派 いわき市平沼之内堂下148 別当(平沼ノ内代ノ下104)、福島88霊場
19番 大乗峯山 安祥院 下大越観音堂 聖観世音菩薩 真言宗智山派 いわき市平下大越根廻88 福島88霊場
20番 龍峰山 増福寺 龍沢観音堂 十一面観世音菩薩 浄土宗 いわき市平南白土館岸73  
21番 直報山 清浄院 大運寺 日吉観音堂 千手観世音菩薩 浄土宗 いわき市平大室字白土29  
22番 朝日観音堂 聖観世音菩薩   いわき市平幕ノ内手倉36 稲荷神社の境内
23番 磐城山 忠教寺 石森観音堂 千手観世音菩薩 臨済宗妙心寺派 いわき市四ツ波字石森216  
24番 堂ノ作観音堂 聖観世音菩薩   いわき市平上片寄堂ノ作31  
25番 青瀧観音堂 千手観世音菩薩   いわき市平絹谷字諏訪作200 諏訪神社の境内
26番 高野坂観音堂 聖観世音菩薩   いわき市平北神谷字前ノ作102 薬師堂隣接
27番 苗取観音堂 聖観世音菩薩   いわき市平水品字荒神平 水品神社の境内
28番 甚光山 毘盧遮那院 慧日寺 玉山観音堂

聖観世音菩薩

十一面観世音菩薩

真言宗智山派 いわき市四倉町玉山南作1 別当(玉山牧ノ下)
29番 済海山 如来寺 小寺山観音堂

聖観世音菩薩

千手観世音菩薩

高野山真言宗 いわき市四倉町西4丁目4-8 別当(四倉町5丁目)、福島88霊場
30番 熊野山 観音院 宝林寺 小久観音堂 聖観世音菩薩 臨済宗妙心寺派 いわき市大久町小久大場114-2 別当(小久田仲98)、熊野神社の境内
31番 知機山 往生院 成徳寺 折木観音堂 千手観世音菩薩 浄土宗 双葉郡広野町折木高倉14 別当(折木舘331)、福島108地蔵
32番 岩下山 朝見寺 修行院 岩下観音堂 聖観世音菩薩 真言宗智山派 双葉郡広野町上浅見川沢目74 別当(桜田137)、桜田地区集会所隣接
33番 福寿山 保応寺 岩井戸観音堂 如意輪観世音菩薩 真言宗智山派 双葉郡富岡町上郡山岩井戸326  

 

札番 御詠歌
1番 補陀洛や 普き門に 御法をぞ 頼み渡らせ 末の川橋
2番 補陀洛や 岸打つ波は 荒川の 天津の山に 響く滝つせ
3番 笑う堂 老いもたずねて こうどうじ 我が行く先を 聞くに北郷
4番 白水の 水上澄める 観世音 岩間をつとう 長谷の寺
5番 三箱に まつり込めたる 湯の嶽の 麓の煙 いつも絶えせぬ
6番 松杉の 木の間の麓に 海見えて 誓いと共に 高蔵の寺
7番 法田とや 御法の種を 春として 歩みの種は 秋を待つらん
8番 尋ね来て 乏しきことは なけれども 施こさんとは 富沢の寺
9番 遥々と 登りて聞けば 仏護山 鈴の響きか 松風の音
10番 後の世は 尚あきらかに なりぬべし 今宵の空に 月は出で蔵
11番 みちのくの 名こそ関田の 観清寺 岸打つ波は 松風の音
12番 参るより 五つの罪は 世もあらじ 黒鮫川を 浦に見るらん
13番 天狗堂 名を聞くだにも 恐ろしや 参る心は たのも下川
14番 笛ヶ森 訊いて尋ねて 来て見れぱ 笛はなくして 森のなぞかし
15番 木の芽たつ 恵みも深き 柳沢 仏の警い なおも深ざわ
16番 朝日がた タ日にもれし 中山は 波の響に 松風の音
17番 世の中は 麓にありや 東泉寺 日は高寺に 水走り熊
18番 訪ね来て 登りて見れば 懸け造り 仏の誓い 高き岩屋に
19番 おもしろや 尋ね来て見よ 光厳寺 紅梅花に ますがたの池
20番 山高く 名におふ仏 龍沢や 流れの末の 月の憐れみ
21番 日吉とて 旅立つ道の 今が世や なにとてこれに 障りあるべき
22番 朝日山 誓いは同じ 観世音 かたじけなくも かけまくのうち
23番 石森の 仏の誓い 重くして たのむに軽ろき 人の罪咎
24番 草深く 尋ね来て見よ 堂の作 拝むに罪の 浅くなるらん
25番 山深く 登りて拝む 千手堂 那智の御山に 勝る青瀧
26番 高野坂 登りて拝む 観世音 照らす林の 尊かりけり
27番 観音の 弘誓の船に 法の種 水品をまく 苗取の山
28番 朝日差す 月も傾く 玉山や 恵み輝く 満福の寺
29番 小寺山 岸打つ波は うす磯の 岩間に響く 松風の音
30番 御熊野や 滝の響きに 夢醒めて いまだ注がん 久方の代々
31番 花おりき あげて拝めば 千手堂 山の響きは 松風の音
32番 浅見川 深き罪咎 岩の下 弘誓の船に 法の身なれば
33番 岩井堂 そびえし岩に 懸け造り いつも絶えせぬ 松風の音 / 今までは 親と頼みし 笈摺を 脱ぎて納むる 保応の寺