★富士横道三十三ヶ所観音霊場

札所数 35(番号付き札所:35  客番・番外札所:0)
別称 横道三十三ヶ所観音霊場
関連霊場  
公式情報・事務局  
御開帳情報  
開創年・開創者 江戸時代末期とされる
縁起・由緒・開創経緯  
備考

・静岡県内の富士市、富士宮市エリアの観音霊場。

・江戸時代末期にまとめられた御詠歌集があるので、開創はその時かそれ以前と推定される。

・明治時代に一気に衰退したようで、廃寺が複数あり再興はされていない。

・霊場の名称は33ではあるが、札所数は35となる。

・開創の由緒が不明なので、札所の数についての理由も不明。

情報掲載日・更新日 公開:2021年04月30日  更新:2021年04月30日

 

札番 山・院・寺号 御本尊・霊場御本尊 宗派 住所 備考
1番 十念山 宗心寺

阿弥陀如来

子育観世音菩薩

浄土宗 富士宮市矢立町168  
2番 富士山 重林寺 釈迦牟尼仏 曹洞宗 富士宮市大岩418  
3番 二桂院   曹洞宗 (富士宮市中央町) 廃寺、2番と合併
4番 東盛院(東泉院)   曹洞宗 (富士宮市大中里) 廃寺
5番 不死山 岳松寺 地蔵菩薩 曹洞宗 富士宮市光町11-25  
6番 東光寺   日蓮宗 (富士郡芝川町月城) 廃寺
7番 恵日山 千光寺 千手千眼観世音菩薩 曹洞宗 富士宮市精進川2830  
8番 大乗院 如意輪観世音菩薩 修験道 (富士宮市内野) 廃寺
9番 穴王山 清岩寺   曹洞宗 (富士宮市人穴) 廃寺、法蔵院(内野325)へ移動
10番 観音堂     (富士宮市山宮篠坂25付近) 廃寺、現 山之神堂?
11番 紫雲山 来迎寺 阿弥陀如来 浄土宗 富士宮市村山438  
12番 志源寺   日蓮宗 (富士宮市大岩) 廃寺
13番 瑞雲山 大聖寺   黄檗宗 (富士宮市小泉) 廃寺、大昌寺や泰祥寺とも
14番 福寿山 誓運寺 直至院 阿弥陀如来 浄土宗 富士宮市小泉2206  
15番 久日山 清流寺 手無観世音堂 手無観世音菩薩 日蓮宗 富士市天間742 廃寺、天間川坂区公会堂隣、駿豆横道33観音
16番 大富山 松岳寺 観世音菩薩 曹洞宗 富士市入山瀬408  
17番 富士山 保寿寺 地蔵菩薩 曹洞宗 富士市伝法1661  
18番 神龍山 慈照寺   臨済宗妙心寺派 (富士市今泉1191) 廃寺、十王子神社の東側が跡地
19番 富士山 善得寺   臨済宗妙心寺派 (富士市今泉5丁目15) 廃寺、法雲寺(今泉5)に吸収、善得寺公園
20番 大富山 永明寺 聖観世音菩薩 曹洞宗 富士市原田1167  
21番 藤沢山 妙善寺

釈迦如来

十一面千手観世音菩薩

臨済宗妙心寺派 富士市原田1344 駿豆横道33観音
22番 円通山 福聚院 準提観世音菩薩 曹洞宗 富士市増川599 駿豆横道33観音
23番 芙蓉山 立安寺 準提観世音菩薩 曹洞宗 富士市中央町2丁目4‐31  
24番 不二山 金正寺 釈迦牟尼仏 曹洞宗 富士市平垣本町10-47  
25番 照東山 蓮盛寺 一塔両尊四士 日蓮宗 富士市柚木62  
26番 米宮山 大久院 法源寺

阿弥陀如来

千手観世音菩薩

浄土宗 富士市本市場町1040  
27番 米宮山 延命寺 地蔵菩薩 曹洞宗 富士市本市場144  
28番 福寿山 瑞林寺 地蔵菩薩 黄檗宗 富士市松岡489  
29番 慈眼寺     富士市松本174-7 廃寺、現 集会所
30番 海嶋山 福泉寺 釈迦如来 曹洞宗 富士市柳島41  
31番 柳島山 養雲寺 阿弥陀如来 曹洞宗 富士市柳島22-1  
32番 光明寺   曹洞宗 (富士市宮下) 廃寺、30番と合併
33番 国城山 大法寺 聖観世音菩薩 曹洞宗 (富士市五貫島) 廃寺
34番 松岡山 永光寺 観世音菩薩 曹洞宗 富士市松岡2409  
35番 明星山 大悟庵 十一面観世音菩薩 曹洞宗 富士宮市星山9 駿豆横道33観音

 

札番 御詠歌
1番 この寺の 仏の御影 朝ことに 富士の高嶺に 仰ぐ尊さ
2番 朝夕に 頼む仏の 道すぐに 迷わでここに 大宮の里
3番 二本の 桂の光り 差しそいて 後の闇路を 照らす月影
4番 見下ろせば 裾廻のたいに 飛ぶ蛍 これも仏の 光りなるらん
5番 立ち迷う 霧の絶え間を 見渡せば 誓いの船の 浮かぶ富士川
6番 久方の 月の台の 山高く 仰ぐ御法の 道ぞ遥けき
7番 汲みて知る 流れも清き 精進川 水上深き 法の心を
8番 ほほろうつ 野辺の雉子も 声立てて 仏の御名を 呼ぶとこそ聞く
9番 白雲の 幾重の山路 踏み分けて なお奥深き 跡を尋ねん
10番 頼めただ 枯れたる木にも 咲く花の 春になどかは あわで果つべき
11番 山人の 斧の響きと 迎え来る 雲路に澄める 糸竹の声
12番 天つ袖 撫づとも尽きじ 大岩の 堅き誓いの あらん限りは
13番 若宮に 住む甲斐もなく 若神の 富士の御幸も 風やそむらん
14番 説く法を 聞けば我が身も 若宮の 老いを忘るる 心地こそすれ
15番 天満の 神の守りも 御仏の 法にはもれぬ 道ぞ賢き
16番 見るままに 迷いの雲は 吹き晴れて 高原山に 澄める月影
17番 苦しみの 海に沈みし 竜姫も この御法には 浮かむとおしれ
18番 頼もしな 誰呼ぶ坂の 山人も 呼べば答うる たとえなるらん
19番 草木だに 漏れぬ御法と 聞くときは 愚かなる身も 頼もしきかな
20番 落つ滝つ 鎧が淵の 波の音 深き眠りの 夢は覚めにき
21番 定めなき 倒しもかくや 滝川の 結ぶ間もなく 消ゆる泡沫
22番 あいに逢う 契りも嬉し 増川の 御法の波に 漏れぬ我が身は
23番 仮の世は とても徒なる はかり無き 命の国へ 早も生まれん
24番 遂にゆく 悟りの門を 尋ねれば 月の入るさの 山の端の月
25番 法の道 かけじぞ頼む 彼の国の 宝の池の 蓮の台に
26番 笹の葉の それにたばしる 玉霰 いつかは露と 消えて果つべき
27番 末の露 元の雫と 消ゆる日を 知らで過ぎ行く 山の端の月
28番 来ぬ人を 待つ岡野辺に 枝折して 導く法の 道ぞかしこき
29番 露霜に 終に葉替えぬ 松本の 寺の御法ぞ 真なりけり
30番 有為の波 絶えずたゆとう 海人小舟 無為の湊に いつか至らん
31番 御仏の 影をぞ頼む 柳島 縁の糸の 永き世までも
32番 遠くとも 道は迷わじ 道芝の 露の光の 明らけきには
33番 迷いぬる 浮世の夢も 覚めじまの 浦は遥かに 照らす月影
34番 岩本の 岩根涼しき 閼伽の水 汲みて仏の 縁映らじ
35番 天下る 星の光や よく経ても 消えぬ御法の ためしなるらん
巡礼納め 三十余の 満つの御寺を 巡り来て ここにぞ納む 法の心を