★仙北三十三ヶ所観音霊場

札所数 33(番号付き札所:33  客番・番外札所:0)
別称 仙北西国三十三観音霊場
関連霊場 仙北板東三十三観音霊場仙北秩父三十四観音霊場
公式情報・事務局  
御開帳情報  
開創年・開創者 宝永2(1705)年
縁起・由緒・開創経緯

開創の縁起として、湯沢城主の佐竹南家五代目義著の妻宝泉院が三十三体の観音像を寄進して始まった説と、同じく湯沢城主佐竹家の妻悲母院が三十三体の観音像を寄進して始まった説がある。

備考

・仙北三郡と呼ばれる、横手盆地の山本郡(仙北郡)、平鹿郡、雄勝郡に札所を持つ観音菩薩の巡拝霊場。

・西国観音霊場の写し霊場になる。

・明治時代、神社に転じたり廃寺となったりで、霊場としての活動は現状していない。

・「仙北板東観音霊場」と「仙北秩父観音霊場」と合わせて、「仙北百番観音霊場」と呼ばれている。

情報掲載日・更新日 公開:2020年07月17日  更新:2021年11月09日

 

札番 山・院・寺号 霊場御本尊 宗派 住所 備考
1番 那智山 宗洞寺 正善院 如意輪観世音菩薩   雄勝郡羽後町飯沢院ケ台6 廃寺、熊野神社の境内
2番 福聚山 広大寺 馬頭観世音菩薩   (中仙道村)  
3番 功徳山 良学院 慈眼寺 十一面観世音菩薩   (上到米村)  
4番 七高山 清巌寺 常楽院 千手観世音菩薩   (高寺村) 光泉院?
5番 川宝山 勧水寺 喜楽院 十一面観世音菩薩   (大沢村) 門宝山 観水寺?
6番 和田山 地源院 長命寺 千手観世音菩薩   横手市雄物川町二井山和田57 お堂のみ、二井山神明社に隣接
7番 松高山 白雲寺 宝正院 聖観世音菩薩   横手市大森町上溝中野75 廃寺、観音社(?)
8番 大悲山 吉祥坊 無量寺 馬頭観世音菩薩   横手市大森町袴形砂間内16 廃寺、現在の神明社
9番 鉢位山 千手院 持国寺 聖観世音菩薩   (猿田村)  
10番 高寺山 忠源寺(福王寺)

馬頭観世音菩薩

千手観世音菩薩

  大仙市内小友高寺154 廃寺、現在の高寺山神社
11番 高寺山 千手院 高善寺 聖観世音菩薩 真言宗智山派 大仙市協和峰吉川高寺28  
12番 小杉山 円満寺 十一面観世音菩薩 曹洞宗 大仙市土川小杉山19 秋田33観音
13番 明王山 曼荼羅寺 弥勒院 六観世音菩薩   仙北市角館町細越町34 廃寺、現在の鹿嶋神社
14番 大蔵山 金剛院 蓮華寺 千手観世音菩薩   (院内村) 蓮苑寺?
15番 小沼山 蓮住院 源東寺

十一面観世音菩薩

聖観世音菩薩

  大仙市豊岡小沼山3 廃寺、蓮重院、現在の小沼神社
16番 米沢山 普門寺 宝生院 千手観世音菩薩   大仙市豊川観音堂57 廃寺、現在の水神社、御神鏡
17番 清水山 無量寿寺 千手院 千手観世音菩薩   横手市城南町4-18 廃寺、現在の沢之神社
18番 倉王山 正学坊 千手大清水寺 千手観世音菩薩   湯沢市駒形町大倉26 廃寺、現在の大倉神社、大水寺とも
19番 仏喜山 観音寺 十一面観世音菩薩 真言宗智山派 湯沢市三梨町下宿356  
20番 杉沢山 広福院 普門寺 千手観世音菩薩   湯沢市杉沢野々沢131 観音堂は観音森公園内、高福院?
21番 金峰山 正喜院 観音寺 聖観世音菩薩   (関口村) 正善院?
22番 西宝山 千福寺 千手観世音菩薩   湯沢市下院内館山4 廃寺、現在の神明社(千代世神社)
23番 土沢山 不動院 安楽寺(安養寺) 十一面観世音菩薩 天台宗 湯沢市山田北土沢75 廃寺、土沢山神社の境内、タニシ観音
24番 宝珠山 医王院 長命寺 聖観世音菩薩   (深掘村)  
25番 宇津山 玉泉院 田沢寺 千手観世音菩薩   (宇津村) 内沢寺?
26番 御岳山 喜見寺 明学院 千手観世音菩薩   (西馬音内前郷)  
27番 三輪山 杉林寺 円福院 十一面観世音菩薩   雄勝郡羽後町糠塚家岸26 廃寺、現在の三輪神社
28番 三輪山 杉林寺 吉祥院 十一面観世音菩薩   (杉宮村) 廃寺(明治3年)
29番 荒和山 勧行院 久満寺 如意輪観世音菩薩   横手市平鹿町下鍋倉上掵112 廃寺、沖掵神社の境内、手足観音
30番 囲中山 大宮寺 清光院 十一面観世音菩薩   (浅舞村)  
31番 水福山 浄円寺 忠応院 聖観世音菩薩   (水里村) 中応院?
32番 智力山 普門寺 万蔵院 千手観世音菩薩   (柏木村)  
33番 雄勝山 寿福寺 蔵光院 聖観世音菩薩 真言宗御室派 横手市雄物川町沼館429 秋田33観音、春永山?

 

札番 御詠歌
1番 補陀落や 峯を伝ひて 来て見れば 心の洗ふ 那智の山道
2番 古里の 人に替りて 情あり 中仙道の 村の宮寺
3番 父母の 恵みによりて 思ひ立つ 幾年見れば 身はかなひ沢
4番 源山路を 廻りて汗の 流るるは 常の泉の 如くなりけり
5番 参るより 旅の疲れを 喜楽院 いかなる縁を 結びそめしか
6番 岩を打つ 和田の山路 拓くとも 峯を続いて 参る巡礼
7番 今朝見れば 峯を続きて 白雲の 松の高根に 紫の色
8番 幾度も 参る心を 喜びて 大悲の御手に 任せぬるかな
9番 春の日は 世の善悪を 照らせども 見ざる言はざる 聞かざるはよし
10番 夜もすがら 高寺山の 月見れば 心の雲の 跡形もなし
11番 逆縁に 遭ふて汚れし 我が姿 峯吉川に 今ぞ清むる
12番 水上の 小杉山の 水たえて 人の心も 潤おえぞかな
13番 後の世の 弥勒菩薩の 誓ひにも 只たのもしや 極楽の道
14番 いつ出づる 大蔵山に 指しかかり 終に見染めし 蓮華の寺
15番 昔より 思ひたづぬる 願ひより 蓮に住む身と 今ぞなりぬる
16番 松風の 音に聞こえし 普門寺の 鐘に眠りを 覚ます我人
17番 重くとも 胸の木札の 功徳は 祈りに濁り なきことぞ聞く
18番 我が思ふ 願ひも今は 御手にけり 正覚坊と 聞くぞたのもし
19番 花を見て かの極楽ぞ 思はるる 八千九法の 舟に乗らばや
20番 野をも過ぎ 沢をも過ぎて 来て見れは 千手の御手に 漏るることなし
21番 かかる世に 生まれおふせの 嬉しさに まさしき善の 納む身とかや
22番 踏み分けて 流るる月の 影見れば 西の宝の 山にこそ入れ
23番 重くとも 罪を仏に 任かせつつ 身は安楽の 寺に来にけり
24番 野をも過ぎ 長き命の あることは 大悲の誓ひ 今ぞ知らるる
25番 哀れ身や 同じ流れの 玉泉 結ぶ心ぞ 清くなりぬる
26番  
27番 遥々と 登れば三輪の 山おろし 五つの雲を 吹き払ふなり
28番 浪の音 杉の宮吹く 風までも 御法と聞けば 実りなるもの
29番 昔より 人の心は 荒和山 歩み運べば 寺のしゅしようき
30番 月も日も 清き光を 照らすとも 幾重が雲の 変り浅まし
31番 八千年や さながら夏と 思はるる 水里草の 露の身なれば
32番 あら尊うと 仏の力 なかりせは 誠のもえの いづぬ柏木
33番 万世の 願ひことほぐ 福寺の 庭はすなわち 浄土なりけり