★北豊島三十三ヶ所観音霊場

「北豊島」という名称は、明治11年の郡制が復活した際、豊島郡が南豊島郡と北豊島郡に別れたことで登場。昭和7年に大東京35区制になるまで存続したので、その期間中に成立した霊場だと考えられる。成立を明治42年から大正10年の間と考えるのは、札所寺院の移転や名称復活等を総合しての判断になる。

ただし、霊場の開創や成立を示す正確な時期、加えて開創者についても詳細は不明となっている。札所とされる寺院にも、霊場の石碑や奉納された御詠歌額、霊場の御朱印などは残っていない。当時の霊場巡拝ブームを受けて、机上で作られたものの継続して巡る人がいなかったのではないかと考えられている。

・現在の区域では、豊島区：3、北区：20、板橋区：10の札所で構成されている。

・札所が引き継がれていないので、霊場としての活動はしていない。

・かなりの札所が、豊島八十八ヶ所霊場を兼務している。

・大満寺が2札所を兼務するようになった経緯は不明。

・上述の通り、霊場設立についての詳細が不明なので、33ヶ寺とは言えそもそも観音霊場なのかも不詳。