★好花坊糸桜歌三十首霊場

札所数 33(番号付き札所:33  客番・番外札所:0)
別称 糸桜三十三番
関連霊場  
公式情報・事務局  
御開帳情報  
開創年・開創者 寛政4(1792)年
縁起・由緒・開創経緯  
備考

・蜀山人こと大田南畝の「花見の日記」による霊場。

・日記には、1番、2番・・・と番号が振られている。

・名称は30首であるが、33ヶ所霊場になる。

・ただし、観音霊場ではない上に神仏霊場でもなく、そもそも巡拝霊場としての集まりではない。

・1792年を開創年としているのは、この年に「花見の日記」が発刊されたから。

情報掲載日・更新日 公開:2020年10月26日  更新:2020年10月26日

 

札番 名称 御本尊・御祭神 宗派 住所 備考
1番 福聚山 常円寺 三宝諸尊 日蓮宗 新宿区西新宿7丁目12-5  
2番 補陀山 長谷寺 釈迦牟尼仏 曹洞宗 港区西麻布2丁目21-34 永平寺別院、麻布大観音、新撰江戸33観音
3番 無量山 寿経寺 伝通院 阿弥陀如来 浄土宗 文京区小石川3丁目14-6 新撰江戸33観音
4番 神齢山 悉地院 護国寺 如意輪観世音菩薩 真言宗豊山派 文京区大塚5丁目40-1 御府内88霊場、東国100花寺、新撰江戸33観音
5番 大智山 富明院 海蔵寺   曹洞宗 文京区向丘2丁目25-10  
6番 本松山 蓮華寺 十界勧請曼荼羅 日蓮宗 文京区白山2丁目38-11  
7番 御厩谷     (千代田区三番町) 御厩谷坂
8番 宝珠山 延命院 一塔両尊四士 日蓮宗 荒川区西日暮里3丁目10-1  
9番 多聞山 天現寺 毘沙門天 臨済宗大徳寺派 港区南麻布4丁目2-35  
10番 五智堂     (新宿区早稲田)  
11番 盛高山 保善寺 釈迦牟尼仏 曹洞宗 中野区上高田1丁目31-2 獅子寺
12番 補陀洛山 観音院 養福寺 如意輪観世音菩薩 真言宗豊山派 荒川区西日暮里3丁目3-8 豊島88霊場
13番 北野神社 菅原道真 神道 文京区春日1丁目5-2 牛天神
14番 明顕山 祐天寺 祐天上人 浄土宗 目黒区中目黒5丁目24-53 西方6阿弥陀
15番 穴八幡宮

応神天皇

仲哀天皇

神功皇后

神道 新宿区西早稲田2丁目1-11  
16番 大黒山 経王寺 三宝諸尊 日蓮宗 荒川区西日暮里3丁目2-6  
17番 東叡山 寛永寺 開山堂

慈恵大師

慈眼大師

天台宗 台東区上野公園14-5 旧 慈眼堂
18番 東叡山 寛永寺 願王院   天台宗 (台東区上野公園) 寛永寺本坊の前にあった
19番 東叡山 寛永寺 等覚院   天台宗 台東区上野公園16 寛永寺の子院
20番 長青山 宝樹寺 梅窓院 阿弥陀如来 浄土宗 港区南青山2丁目26-38 新撰江戸33観音、江戸山手6阿弥陀
21番 東叡山 寛永寺 護国院 釈迦如来 天台宗 台東区上野公園10-18 谷中七福神
22番 法雲山 東漸寺 仙寿院   日蓮宗 渋谷区千駄ケ谷2丁目24-1  
23番 竹園山 教学院 最勝寺 阿弥陀如来 天台宗 世田谷区太子堂4丁目15-1 目青不動、関東36不動
24番 樹王山 正覚院 光照寺 阿弥陀如来 浄土宗 新宿区袋町15  
25番 東叡山 寛永寺 寒松院 阿弥陀如来 天台宗 台東区上野公園15-11 寛永寺の子院
26番 東叡山 寛永寺 清水観音堂 千手観世音菩薩 天台宗 台東区上野公園1-29 新撰江戸33観音
27番 諏訪山 吉祥寺 釈迦如来 曹洞宗 文京区本駒込3丁目19-17  
28番 瀧河山 松橋院 金剛寺 不動明王 真言宗豊山派 北区滝野川3丁目88-17 豊島88霊場
29番 雉子神社(雉子宮)

日本武尊

天手力雄命

大山祗命

神道 品川区東五反田1丁目2-33  
30番 宝珠山 地蔵院 与楽寺 地蔵菩薩 真言宗豊山派 北区田端1丁目25-1 御府内88霊場、江戸6阿弥陀
31番 根津神社

須佐之男命

大山咋命

誉田別命

神道 文京区根津1丁目28-9  
32番 天沢山 麟祥院 釈迦如来 臨済宗妙心寺派 文京区湯島4丁目1-8  
33番 慈眼山 光林寺 如意輪観世音菩薩 臨済宗妙心寺派 港区南麻布4丁目11-25  

 

札番 御詠歌
1番 立ち並ぶ 陰も鳴子の 糸桜 見る目驚く 花の一もと
2番 糸桜 花も霞に こもりくの 初瀬の春を 移す木の音
3番 桜花 いとど汲みむと 山伝ひ 通ふ人めの 絶えぬ古寺
4番 春ごとの 花を護りて 保つなる 寺の桜は いとも頼もし
5番 春こそは 人も来て問へ 糸桜 花に引かるる 駒込の里
6番 寺の名の 蓮の花の それよりも 糸桜にぞ 心惹かるる
7番 差し上る 日陰にいとど 打ち果てて 今朝の桜の 色にえならぬ
8番 のどかなる 春の日ぐらし 眺めてぞ 命の延ぶる 花の木の下
9番 名にしおう いざや桜の 影問ひて よその木ずえの 盛をも見ん
10番 咲き染めし 春や幾世の 昔にて 知らぬ桜の 名に匂ふらん
11番 影をそき 春の日受けて 誰も来む 花見ぐるまの 牛込の里
12番 尋ね見よ このもかのもの 糸桜 しだりも長き 春の日ぐらし
13番 今ここに ありて匂へる 花の香に 神の昔を 思ひいでつつ
14番 咲き染むる 桜にたのむ 薄曇り 花を助くる 空と見へつつ
15番 やはらぐる 光りそへばや 瑞垣に 匂ふ桜の 色ぞ異なる
16番 糸桜 長き日ぐらし 立ち去らで 見れども開かぬ 花の下陰
17番 のどけしな 御法の庭へ 糸桜 花も紐解く 春の木の下
18番 法の師の 心にかけて 祈ればや いとも桜の 色はへて見ゆ
19番 法の庭に あだなる色と 見捨てても 心ぞ留まる 花の木の下
20番 いとはやも 梅散る窓に 影付きて 匂ふ桜の 色ぞのどけき
21番 儚しと 教ゆる法の 庭桜 さても花には 染める心を
22番 盛りこそ 久しかるらめ 山人の 命なにおふ 寺の桜は
23番 この寺の 名にこそあへれ 糸桜 いとも優れて 匂ふ一もと
24番 花の色に 月の光の 照り添ひて 夜も桜の 風は立ちにき
25番 風寂し 松の下寺 春来れば いとものどかに 桜咲きけり
26番 清水の 音羽の瀧に よそへても 見よや桜の 花の白糸
27番 桜良し 色香も良しと 名に立てる 影ふる寺の 春ぞのどけき
28番 桜咲く 花の白糸 影添へて のどかに落ちる 春の滝川
29番 きぎす鳴く 春は宮居に 咲く花を さながら神も 手向けとや見ん
30番 かけてます 仏の御手の 糸桜 乱れぬほどに 風もこそ吹け
31番 かけて見る 色ものどけし 神垣の あけにはへある 花のしらゆふ
32番 春の日の 日陰に門も 開けたる 花桜戸の 影ぞのどけき
33番 糸桜 影も広尾に 咲く花の ところせきまで 匂ふ春風